ちなみにぼくは、企画とは「世の中の暗黙知を言語化したもの」だと思っています。世間がなんとなく感じているけれど、まだ意識できていない欲望や思いを言語化あるいは体現化したもの。 中略 この手の言葉は、世の中にある暗黙知を言語化した記号のようなものです。なのでぼくは「社会記号」と呼んでいるのですが、社会記号化したものは、とたんに大増殖する傾向があるんです。 中略 ひとつは自己確認効果ですね。「自分はコギャルなんだ」と自覚するとともに、帰属意識のようなものも出てくる。もうひとつは、周囲の同質効果。言語化されると理解しやすくなるので、コギャルではない女の子たちも「わたしもコギャルになりたい」と思いやすくなる。
そして最後は、これが社会的なインパクトがいちばん大きいのですが、世間の寛容効果です。
— 嶋浩一郎/しかけ人たちの企画術